2015年7月8日水曜日

第8回 NFC Form JTF Japan Meeting 開催のお知らせ



NFCの標準規格・共通仕様の策定にあたるNFC Forumでは、来たる7月15日(水曜)に東京・田町のNEC本社ビルにて、「NFC Forum ジャパン・ミーティング」を開催致します。
本ミーティングは四半期毎を目処に、世界のITとNFC市場の動向の解説、NFC Forumの活動状況に関する最新情報の提供をはじめ、NFCに関心のある方とNFC製品・サービスを開発されている企業のネットワーキングの場として開催しているものです。
7月15日開催予定のジャパン・ミーティング、基調講演テーマはNFCとも密接な関係をもつ近距離無線通信技術の一つであるBluetoothとの連携です。NFCでタップすることでBluetoothのペアリングが出来るハンドオーバー機能が既に実用化されるなど、かねてより両規格は協力して相互連携を深めてきました。IoTの波が高まる中、様々な用途に利用されているBluetoothの最新状況とNFCとの連携について、Bluetooth SIGの理事を務められる東芝の足立様より基調講演を頂く予定です。
ミーティングではこの他に、NFC Forum RFアナログ仕様に関する解説の他、NFC関連製品の開発企業によるライトニング・トークの枠も用意しております。
皆様のご参加をお待ちしております。
※参加費は無料、どなたでも参加可能です。
 席に限りがあるため、参加にあたり事前登録が必要となります。
 以下のEventRegistの参加登録ページよりお早めにご登録ください。
 http://eventregist.com/e/NFC-Forum_JTF_8thJapanMeeting


開催概要

開催日時・会場:
2015年7月15日 (水) 
日本電気株式会社 (NEC) 本社ビル(田町)
13:30 ~ 16:30 (開場: 13:00)
参加費:無料 (要事前申し込み)
参加対象:オープンセッション … NFCにご興味のある方はどなたでも参加出来ます
メンバセッション  … NFC Forumメンバ企業限定
定員:80名


アジェンダ (予定)


[ オープンセッション ] 13:30~15:30
  • チェアマンからのご挨拶
    NFC Forumチェアマン 田川晃一 氏
  • キーノートスピーチ:  

    「Bluetooth SIGの紹介とNFC Forumとのコラボについて
    株式会社 東芝 パーソナル&クライアントソリューション社技術戦略部参事 足立克己 様
  • NFC Forum RFアナログ仕様に関する解説
    ソニー株式会社 FeliCa事業部 システム開発部1課 池田典夫 様
  • ライトニングトーク-1 
    真のNFC ageへの課題 – EMVco化編FIME JapanBanking Service/Smart Card Consultant 神部拓馬 様
    ※現在、ライトニングトークのエントリーを受付中です。
     ライトニングトークを希望される企業は、社名・発表者・
     発表内容(概要)を
    明記の上、事務局までメールにて
     ご連絡ください。
    < 休憩・ネットワーキング >

[メンバーセッション] 15:45~16:30
 (※メンバーセッションは、NFC Forumメンバー限定となります)
  • NFC Forum 上海総会(6月) サマリー報告
  • 質疑応答

お申し込み・ご来場について

  • 事前登録
    参加ご希望の方は、下記の登録サイトから事前登録をお願い致します。
    (EventRegistへの会員登録が必要となります。予めご了承ください)
    http://eventregist.com/e/NFC-Forum_JTF_8thJapanMeeting
  • ご来場
    参加登録された方には、EventRegistよりPDFで入場チケットが送付されます。
    印刷の上、当日ご持参ください。
  • セッション参加について
    オープンセッションはどなたでも参加可能です。
    休憩後15:45からのメンバーセッションは、NFC Forumメンバーの方のみ参加可能となりますので、予めご了承ください。
  • 個人情報の取り扱いについて
    登録時にご記入いただいた個人情報は、本イベント運営の他、電子メールによるNFC Forumからの情報提供・ご案内、各種アンケートのお願い等に利用する目的で収集するものとし、本イベントへの登録をもって、上記個人情報の取り扱いに同意していただいたものとみなされます。尚、登録サイト上で登録された個人情報保護につきましては、EventRegistのプライバシーポリシーに準拠致します

2015年2月3日火曜日

シェアリング・サービスに最適なNFC



新しい宿の形として急成長中のAirbnb。自分の家や部屋を旅行者に貸し出せるユニークなシェアリング・サービスですが、ゲスト・ホスト双方が頭を悩ませるのは鍵の受け渡しと管理なのだそうです。物理的な鍵の場合、直接会って渡すか、どこか安全な場所に保管しておく必要がある上、ゲストがうっかり持って帰ってしまったり、失くしてしまうというトラブルもあります。

この問題の解決策としては、既にホテル等で導入されている様に、家の鍵を電子錠にしてNFCで解錠出来る様にする方法が考えられます。ポイントは、鍵をNFCカードとして発行しなくても、NFC対応のスマートフォンにアプリの形で提供することが出来ること。つまり物理的な鍵の受け渡しなしで、ネット経由でゲストに鍵を渡せる点です。

鍵をNFCアプリにすることで、ワンタイム・パスワードの様に、ある期間だけ有効な鍵を発行することも可能となります。失くしても新しい鍵をすぐに再設定出来る他、鍵を使用開始した時刻(部屋に入った時間)も分かり、リモートで鍵を無効にすることも出来るなど、非常に便利です。

レンタカーや自転車など、今後様々な分野でシェアリング・サービスが成長すると予想されていますが、安全かつ簡単に鍵を発行・更新・管理出来るソリューションとして、NFCの活躍の場が広がりそうです。


2015年2月2日月曜日

NFCで広がるIoT、全てがつながる世界へ



首都圏では、SuicaやPASMOで電車やバスの改札を通ったり、自販機でジュースを買う姿は今や日常の風景。FeliCaという言葉もかなり浸透しています。

実際FeliCaをはじめとする非接触通信技術、いわゆるNFCは、昨年のApple Payの登場によりモバイル決済技術として広く注目を集めていますが、実はそれよりずっと以前からこの技術は、社員証やホテルの鍵、パスポート・運転免許証・住民基本台帳カード等に利用されています。いや、私は、FeliCaやNFCなんて知らないし使ったこともないと思っている方でも、恐らく気がつかないうちに一度は使ったり手にしたことがある筈です。

これまでは、こうした決済や認証用などの「カード」としての利用が多かったNFCですが、昨今のIT進化に伴い、様々なデバイスへの搭載が急速に進みつつあります。

iPhone 6に代表される様に、スマートフォンやタブレット・PCは勿論、ヘッドフォンやスピーカー等の周辺機器、カメラやプリンターといったIT機器、製品化が進むウェアラブルや医療器具等のヘルス分野、自動車、様々な在庫・輸送管理現場、アクセサリーなど、その応用範囲は実に様々。ここで注目される点は、その用途は他の機器と「つながる」ためのものである点です。

昨今、あらゆるものがインターネットに接続される社会、いわゆる IoT (Interne of Things)が注目され、様々な物やサービスが実際に相互接続されつつあります。部品の極小化や通信技術の劇的な進化がこれを可能としている訳ですが、同時にその難しさも浮き彫りになりつつあります。PCやスマートフォンと異なり、殆どインターフェースらしいものをもたないセンサーや機械をネットに接続させ、データ送受を設定・制御することは容易ではありません。また、外部電源をもたない物との通信には、従来の通信装置では電池を必要とするなど、運用上の制約を抱えています。

NFCは、Reader/Writer側から発射される電波から起電し動作・無線通信が出来るため、電池を持たない物でも通信が可能である上、かざしたりタップするだけで通信が出来る非常にシンプルなインターフェースなど、IoTが抱える課題を解決出来る優れた特徴をもっています。各種電化製品だけでなく、家や自動車の鍵、サーモスタット、荷札、ワインのラベル、本など、その応用・適用範囲は無限といっても過言ではありません。

20世紀後半に生まれたトランジスタとその集積回路であるICは、瞬く間に世界中に広がり、今や私達の生活の隅々にまで浸透しました。 現代社会はこれなくして成り立たない程ICに依存していますが、 恐らく殆どの人は日常、ICの存在を意識することはないでしょう。いわばICは空気の様な存在となった訳ですが、今後まIT進化とIoTの世界では、NFCがこれに近い存在となる可能性を秘めています。

あらゆるものがつながる世界。NFCはこれを実現するために欠かせない技術の一つです。



2015年1月15日木曜日

ICカードが変える決済のスタイル



昨年4月に消費税が8%になったことを実感したのは、とあるカフェでコーヒーを頼んだ時でした。それまで消費税込みで300円であったコーヒーが302円。100円玉3枚で買えたものがあと2円必要となり、1円玉の持ち合わせがないからと千円札で払うと、お釣りの698円でポケットが一気に膨らむ羽目に。この小銭、とりわけ1円玉や5円玉といった少額コインのやり取りの変化が、消費税率変化の象徴と言えるかもしれません。

1989年に日本に初めて消費税3%が導入された際は、一般生活の隅々まで数円単位の精算が一気に増加したことで市中の1円玉需要が急増、その年の1円玉の製造枚数は23億6697万枚、翌年1990年には約27億枚にのぼりました。様々な物の値段が1円単位となった訳ですが、自動販売機や鉄道・バスの料金は、既存の機械の大幅な改造が必要となることから、長い間10円単位のままとなっていました。

今回8%への消費税率変更で生じた大きな変化は、この鉄道料金にも1円単位の料金が導入された点です。新宿駅での1日の乗降客は650万人に達する巨大な鉄道システムを抱える日本の場合、鉄道料金が1円単位とると、普通に考えれば膨大な1円玉・5円玉需要が生じるのではと思われますが、実際には市中の少額コインが逼迫するということもなく、何事もなかったかの様にスムーズに導入されたことは、ある意味驚きです。
こうした大規模な1円単位の少額決済を可能とした背景には、交通系ICカードの普及があげられます。

2001年JR東日本により首都圏に導入されたSuicaを皮切りに、この14年余りで全国的に普及し、その発行枚数は2013年3月末時点で約8700万枚に達しています。この交通系ICカードのもう一つの特徴は、電子マネーの機能を併せ持っていること。当初は駅構内の売店に始まり、今では自動販売機から街中のコンビニでも使えるため、ちょっとした少額の買い物では、この交通系ICカードによる決済が大幅に増加し、2014年7月一ヶ月間での交通系電子マネーの利用件数は、全国で1億1,841万件と過去最高を記録しています。

日本の交通系ICカードには、その厳しい要求仕様(200ms以内にトランザクション完了等)を満たすべくNFCの一つであるFeliCaが採用され、駅の改札機やバスの乗降口で「かざす」という行為が、今では日常の風景となりました。そして同時に、様々な場所での買い物シーンでも、このFeliCaカードをかざして決済するという使われ方が着実に浸透しつつあります。

NFCは非常に短い距離のものどうしを結ぶ無線通信技術の一つですが、この技術が私達の生活シーンを変え、そして一国の貨幣流通やマクロ経済にも影響を及ぼす様になったことはとても興味深いことです。

NFCは、決済という領域においては乗車券や定期券、店頭での少額決済という、リアルな場面(In store)での利用が中心でしたが、昨年米国で始まったApple Payはそうした店頭決済だけでなく、その高いセキュリティ機能を活かしたより安全なネット決済をも実現したことで注目が集まっています。今後、スマートフォン+NFCという組み合わせのソリューションは、リアルとネット、その双方の決済の中心となる可能性が高まっています。

日々刻々と進化する技術に合わせ、様々な決済、そして日々の私達の暮らしも大きく変わろうとしています。何気なく手にし、普段の生活の中で使っているスマートフォンや交通系ICカード。その中で使われているNFCは、今後の大きな変化の鍵となりそうです。


2014年12月27日土曜日

空の旅を変えるNFC

photo by Robert Course-Baker, Flickr

「紙」ベースだった航空券と搭乗券

飛行機を乗る際に欠かせないものは航空券と搭乗券。これまで紙ベースで使用されてきたこの二つのチケットは、今、急速に電子化が進んでいます。

つい10数年前までは、航空券といえば紙で「発券」されたもので、国際線ともなると赤いカーボン紙が裏面に付き、経由便や復路など複数の路線の航空券が一つに合冊されていました。

この航空券、全世界の航空会社240社が加盟するIATAが1930年に様式を統一、1972年にはIATA Billing and Settlement Plan (BSP)を導入し、航空券のカバーにはIATAのロゴが印刷される様になります。青いカバーの細長いチケットに翼をシンボライズしたIATAのマークを見た方も多いのではないでしょうか。

チェックインをすると航空券は搭乗券に引き換えられるのですが、こちらは堅めの紙に座席番号が印刷されたもので、国際線の場合、これに航空券をステイプラーで留めたりすることも。どちらも紙のチケットである以上、往々にして失くしたり盗まれたりすることも多かった様です。

2008年にeチケット化

航空各社では早くから予約発券システムが電子化されてきましたが、インターネットが普及した21世紀に入っても、航空券や搭乗券は長らく紙のままでの運用が続いていました。

紙の場合、発券装置が必要なことは勿論、発券カウンターの設置やチケットの郵送など、かなりの手間を必要とします。この効率化を目指し、一部の航空会社では徐々に電子化を進めてきましたが、2008年、ついに航空業界全体で航空券の完全電子化が完了。現在は全て電子チケット(eチケット)に移行しています。そのため、現在皆さんが飛行機を予約した際に手にするのはチケットではなく、このeチケットの「控え」となっています。

次なるチャレンジは搭乗券

搭乗券については、いまだ紙ベースでの運用が主流ですが、こちらにも電子化の波が押し寄せています。日本国内では、早くからANA・JALの両社がeチケット控えに印刷されたり携帯メールで受信したQRコード(二次元バーコード)での搭乗を実現。その後FeliCaを利用したおサイフケータイの登場により、この携帯、ないしは各社がそれぞれFeliCaカードで発行したマイレージ、ないしクレジットカードを搭乗口でタップするだけでも搭乗可能です。

現在のところこの搭乗券の電子化については、対応端末を持っていない方や、データを記録した媒体(携帯端末)の故障やバッテリー切れ等を勘案して紙での発行・運用が並行して続いており、チェックインで預けた手荷物に付けられるタグ(バゲッジ・クレーム・タグ)については依然として紙ベースのままですが、今後、NFCによる電子化が進むものと期待されています。

搭乗券をNFC化することで、(紙による)発行の手間や紛失等の問題を解決出来る他、フライトや座席の変更も簡単。マイレッジカードや、空港や機内販売での支払いに使えるモバイル決済機能との統合も可能となる為、新しい成長戦略の一つとしても有望視されているテーマです。

NFC ForumとIATAによる共同検討

NFC Forumでは、こうした航空サービスにおける各利用シーンでのNFC利用について、リエゾンパートナーとしてNFC Forumに参加されているIATAと共同で検討を行い、2013年にガイドライン「NFC Reference Guide for Air Travel」を発表しました(発表文はこちら)。このガイドラインはNFC ForumのWeb site上で公開されています(ダウンロードはこちら)

世界中で利用されているスマートフォンや各種ウェアラブルへのNFC搭載により、いつでも・どこでもフライトを予約、手荷物のNFCタグにフライト情報をタップして書き込みチェックイン、紙は何も持たずに搭乗するという日は、もうすぐそこまで迫っています。

2014年12月24日水曜日

医療機器とNFC

photo by Konstantin Lazorkin, Flickr


デジタル化する医療器具

ちょっと熱っぽいな?と思った時、体温を測る体温計。昔は水銀を使ったアナログ式で、測る前に振って温度を下げていたものですが、最近はボタン一つでリセットし、測定が終わると音で知らせてディスプレイに体温を表示するデジタル式が主流です。

今や体温計以外にも、血圧計、心電図、体重計など、様々な医療器具がデジタル化され、家庭のみならず様々な医療現場でも広く利用されています。

タップしてデータ転送出来るNFC

ところが、これらデバイスのデータ出力はディスプレイ表示のみ、もしくはプリンターで印字出力されるケースが大半を占めることから、データの読み取り・外部記録に手作業が介在し、誤判読や記入ミスが起きることも。

測定データをデジタルのまま転送・記録出来れば、判読・転写時のミスを防げる他、治療記録に即座に反映出来るためとても効率的です。

こうした体温計や血圧計などの医療器具から測定データを読み取る方法として、NFCを利用する機器が増えつつあります。スマートフォンやタブレット・PCのNFCリーダーに測定器をタップするだけでデータを読み取り、そのままダイレクトに患者さんの診療データに反映することで出来ます。現在、テルモ株式会社の「HRジョイント」シリーズなど様々な製品が実用化され、実際の医療現場で利用されています。

在宅ケアへの広がり

また、高血圧や糖尿病など、生活習慣病の在宅治療の際には、血圧や血糖値の定期的なモニタリングが不可欠ですが、血圧計や血糖値計にNFC対応のスマートフォンをタップするだけでデータり読み取りが出来ると、転記ミスが防げる他、スマートフォンからデータを送信し、医療機関とリアルタイムで最新データを共有することも可能です。

NFCというと、IT機器のペアリングやモバイル決済がよく話題となりますが、この様に医療現場でも活躍が広がりつつあることに注目です。

2014年12月15日月曜日

ワインとNFCの素敵な関係

Photo by Daniel Go (Flickr)

ワインとNFC。一見何の関係もない組み合わせの様ですが、実はこんな応用方法が開発されています。

世界各地で飲まれているワインですが、高級ワインは投機対象となる程高値となることも。そのため、市場にはかなりの偽造ワインが出回り、昨年のさる調査会社の調べでは、高級ワインの約2割は偽ワインとも言われ、深刻な問題となっています。

偽ワインで厄介な問題は、買い手が実際に開栓して中身をチェックすることが出来ない(開けるのは実際に飲む時)という点。そのため、本物のラベルが貼られたボトルを入手して、中身だけを入れ替えるという手口もあり、こうなると外見から真贋を見極めることは極めて困難です。

こうした偽ワインを防止するために、様々な方法が開発されていますが、Selinko社が開発したソリューションは、NFCとスマートフォンを利用した、ちょっとユニークな方法です。

ポイントは、ワインボトルの栓の密封シールにNFCのタグを付け、ここに認証データを記録されている点。この仕組みにより開栓するとタグが破壊されることから、開栓済かどうかの判定が出来る他、タグのデータは複製困難な暗号化されてものであることから、ユーザーはスマートフォンでこのNFCをタップすると、このボトルが真正のものかを認証することが出来ます。

「もの」の情報をデジタル化し、状態変化を記録、それらを自由に読み出し・検証出来るこうした応用方法は、今後誰もが持つスマートデバイスの普及に伴い、急速に拡がってゆくものと期待されています。


2014年11月24日月曜日

上昇を始めたモバイル決済 - Apple Pay導入から一ヶ月 -




先週の木曜日、11/20でApple Payサービス開始から一ヶ月が経過しました。この一ヶ月の結果を見る限り、Apple Payは店舗・ユーザーの双方に受け入れられ、モバイル決済の普及・成長の大きな力となりつつあることがわかります。

この一ヶ月の様子について、ポイントをピックアップしてみました。


サービス開始後72時間で、1ミリオン   


現在までの登録ユーザー数等は公開されていませんが、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のカンファレンスでApple CEOのティム・クック氏は、サービス開始後72時間で、全米で百万枚以上のカードがApple Payに登録されたと発表しています。
※冒頭の動画は、その時の対談模様です。

Apple Payは既存のクレジット・カードを利用することを前提にしているため、クレジットカード会社(国際主要ブランド、及び発行会社であるイシュアー)の支持・サポートを得ることが不可欠ですが、しっかりと主要大手を押さえており、これがスムーズな導入を支えています。

9月のWWDCで発表されているとおり、現在のところ3大国際クレジットカード会社であるVISA、Mastercard、American ExpressがApple Payに対応している他、イシュアー(発行会社)としてはAmexを含めた19の銀行カードが対応、航空会社・ホテル・小売店等が発行するco-brandカードについては、7つの銀行カードが対応。
今後、中国その他の地域のカード発行会社との提携も噂されており、そのサポート体制はさらに充実するものと予想されます。

注目すべき点は、各銀行が積極的にApple Pay利用を後押していることです。
例えばChaseでは、Apple Payに自社のカードを登録したユーザーに、iTunesからDavid Guettaの新アルバムをフリーで先行ダウンロード出来るキャンペーンを開始。またWells Fargoでは、Apple Payにカードを登録すると$20もらえる特典を提供しています。

カード発行会社である銀行としては、カードの不正利用対策として、Apple Payの普及を後押ししたい模様です。


42。年末まであと+7


現在のところ、42の全米大手チェーンがApple Payに対応。約22万店舗で使用可能と言われています。今年末までにさらに7つのチェーンが対応予定で、今後確実に増えてゆくと期待されています。

ちなみに各店舗での利用状況ですが、NY Timesの11/14付記事によると、Whole Foodsではこの3週間弱で15万件以上の決済に利用された他、大手薬局チェーンのWalgreensではNFCシステムの利用は2倍に増加、全米に14万店舗を抱えるマクドナルドでのNFC決済の半数はApple Payであったとレポートされていることなど、当初の予想以上に利用されている様子が伺えます。

ユーザーの実際の利用内容に注目すると、Apple Payで支払うユーザーは、よりお金を使う傾向にあるため、店舗側としても収益増のプラスを生み出す決済サービスとして、Apple Payを歓迎している様です。


Apple Payは、モバイル決済の起爆剤に


Apple Payが始まる随分前からモバイル決済は実用化され、近年徐々に利用が増えているものの、スマートフォンによる決済はまだまだ少ないのが実情。調査会社であるガートナーの調べでは、世界でのモバイル決済利用額は2012年に1,631億ドル、2013年には2,354億ドルと成長したものの、北米に限れば2012年に240億ドル、2013年は370億ドルに増加した程度と、市場としてはそう大きなものではありませんでした。

しかしApple Payのサービス開始により、競合相手であるAndroidのGoogle Wallet、米国通信キャリアが運営するSoftcardも着実にダウンロード数を増やし、ユーザー数が増加していることから、Apple Payは米国のモバイル市場全体の活性化に貢献していると言えるでしょう。

調査会社のガートナーの予測では、世界のモバイル決済市場は2017年までに平均年率35%で成長し、2017年には、ユーザー数4億5000万人、市場は7210億ドル規模にまで拡大すると見込まれています。

この一ヶ月の様子を見る限り、Apple Payは、これまでなかなか浮上しなかったモバイル決済の成長に火をつける、大きなきっかけを生み出した言えそうです。

2014年11月9日日曜日

TapとTouch




NFCに代表される非接触ICカードの使い方を説明する際、日本では「タッチ & ゴー」「しっかりとタッチして下さい」など「タッチ」という表現が良く使われます。一方、海外のNFCの場合は「Tap to Pay」とか「Tap & Go」という様に「タップ」という言葉を使うのが一般的です。

ポンと叩く様な動作が「Tap」、触る動作が「Touch」。似ている様で少し違います。特にスマートフォンやタブレットで標準になったタッチスクリーンの場合、インターフェースの仕様上、TapとTouchは明確に使い分けられてるため、TapすべきところをずっとTouchし続けると、ときに全く違う反応(動作)が返ってきて最初はびっくりすることも。

一見些細なことの様にも思えますが、IT機器の操作に不慣れな人にとって、これは大きな問題です。パソコン等のキーボードを使った経験があれば、「画面をタッチして下さい」と言われた時、ずっとタッチするのではなく、キー入力の所謂Typeと同じ様に打ったら離す要領で、触ったら離せば良いということが、恐らくすぐに分かります。

ところがそうした経験が殆ど無い方に、「画面右上の赤いアイコンを “タッチ” して下さい」と指示すると、ずっと指でタッチし続ける人が多いのです。

日本ではタッチスクリーンと呼ばれていますが、実際に要求されてる操作の殆どはTouchではなくTap。ですが、Touchに比べると日本ではあまり馴染みのない言葉のせいか、「タップ」とは言わずいずれも「タッチ」と表現するため、こうした食い違いが発生しがちです。誤操作を防ぐには、タッチという言葉の代わりに「ポンと一回、叩いて下さい」という様に、動詞ではなく文章で正確に説明する必要があります。

NFCの場合、かざす・タップする・ずっとタッチし続ける、どの方法でも通信可能ですが、状況によってはTap & Goでなければ困るケースもあります。例えば駅の改札機。かざし方が不十分だったりタップが早過ぎるとエラーになるため「しっかりタッチ」と注意書きされているのですが、逆にこれが徒になり、長めにぎゅっとタッチし続ける方もいます。そうすると後ろの人がタップ出来ず、列の流れが止まってしまうこともしばしば。エラーにならない様にしっかりタッチさせつつも、不必要に長くタッチさせない工夫が必要です。

ボタンを押す、ハンドルを回す、スイッチを倒すという動作と各動詞は一対一の関係にあり、これら動詞で指示した時、ほぼ誰でも同じ動作をします。これら動作には、いずれも動作に対してボタンが凹む・沈む深さ、ハンドルが回った角度、スイッチ倒れて向きが変わるなどの物理的な反応、いわゆるフィードバックが得られるのが特徴です。このフィードバックがあるおかげで、人により押し具合や倒し具合を間違えてトラブルになるということは殆どありません。

これに対しタッチやタップの場合、その動作に対する物理的なフィードバックはほとんど無い為、どの程度タッチ・タップをすれば良いのか、今のタッチ・タップでOKだったのか直感的には分からない課題を抱えています。そのため、駅の改札機ではプログラミングされた音や光により完了・エラーのフィードバックを返しているのですが、これはあくまで動作後の結果通知。動作前・動作中にどの程度のタッチ・タップであれば良いかを直感的に伝え、動作中に調節出来る様なインターフェースとはなっていません。大丈夫と思って軽くタップして期せずしてエラーになった時、何が(タップの仕方が)どの程度悪かったのか全く判らず、戸惑った方も多いのではないでしょうか。


NFCは今後ますます、スマートフォンや家電、ウェアラブルなどの各種デバイスに搭載され、決済や認証・データ転送など、様々なシーンで「タップ」操作が必要になるでしょう。そうした操作を簡単に・気持ち良く・確実に出来る、最適なユーザー体験(UX)を実現するためには、上に挙げた認知の違いや適切なフィードバックについて、十分に考慮したデザインが求められています。これはNFCを普及させてゆく上で、とても重要な課題です。

2014年10月31日金曜日

イノベーション: NFCの熟成に必要な時間、普及の転機




画期的な新技術が普及し、日常の中で「当たり前」となるまで、一体どのくらいの時間が必要でしょうか。

ラットイヤーという言葉で語られる程猛烈なスピードで進化するITですが、個々の技術を見てみると、実際に生活の中に広く普及するまで、ちょっと意外な程時間がかかることに気づきます。

例えば、WiFiやBluetoothといった無線技術の場合、単独で使われるのではなく、何らかの製品に組込まれて使用されることから、その技術の普及・成長は、対象製品の性能や、関連するサービス(公衆無線LANサービス等)の進化・普及に大きく依存しています。

WiFiやBluetoothといったある要素・技術だけが進化しても、決して使いやすい「当たり前」の製品やサービスにはなりません。それらの力をうまく引き出して活用する周辺機器やサービスといった環境全体が、相互に連携・同期しながら成長することが求められます。この成長に必要な環境が整いサイクルが回り始めるまで、どうしてもある一定の「熟成」の時間が必要です。

WiFiの場合、技術自体は90年代末に開発され(IEEE802.11a/bは1999年に規格化)、当初はノートPC等への搭載・無線LANとしての利用が中心でしたが、2007年に登場したiPhone、2010年のiPadに代表されるスマートフォン・タブレットでの利用で一気に需要が急増、動画コンテンツの利用が増加したことも後押しし、日常的にWiFiという言葉が使われるまで普及しました。ここに至るまで、概ね15年弱の時間を要しています。

Bluetoothも同様で、ver.1.0の仕様書が公開されたのは1999年、ノートPCや携帯電話など、各種小型デバイスへの搭載が少しずつ進み、やはりスマートフォン・タブレットの登場で一気に加速、2014年にBluetooth対応製品の世界での出荷総数は31億台にまで成長しました。面白いことに、WiFiと同じく、最初の実用化から約15年程の時間を要しています。

こうしてみると、新技術のエコシステム形成と熟成には時間を要することと共に、成長の転機となっているのがスマートフォンであることが分かります。さらに踏み込んで見てみると、iPhoneへの搭載・利用開始が、幅広い普及に火を点ける重要なスイッチになっているとも言えそうです。

NFCの国際標準規格NFC IP-1 (ISO/IEC18092)が制定されたのは2003年、NFC Forumが結成されたのは2004年。それから約10年の時間を経てiPhone 6 / 6 PlusへのNFC搭載が始まりました。

現在市場を見渡すと、様々なAV機器・家電製品をはじめ、様々な分野へ着実にNFCの導入が進んでいる他、NFCを用いたモバイル決済も多様化と市場競争が始まっています。WiFiやBluetoothの例から考えると、NFCもいよいよ、爆発的成長のフェーズに入ったといえそうです。

15年サイクルとして考えると、2020年の東京オリンピックでは、きっとNFCは「当たり前」の技術になっている。2014年のNFCを巡る動きをみると、そんな予感が漂っています。

2014年10月19日日曜日

加速するEMV化とNFC化




クレジットカードといえば、支払いの際、店頭の読取り機にさっと通して磁気テープの情報を読み取り(スワイプ)、プリントアウトされた伝票にサインするという形が主流でしたが、最近は、読取り機に挿入し「暗証番号を入力して下さい」と言われることが増えたのではないでしょうか。

これは、従来磁気テープに各種情報を格納していたクレジットカードが、暗号処理を施したICチップにより不正利用や偽造を防ぐICカードに切り替わりつつあるためです。1990年代後半に開発が進められた決済カード用ICカードの規格EMV(Europay, MasterCard, VISA protocol)は、2001年に欧州や日本で導入が始まり、UKやフランスのクレジットカードはほぼ100%EMV化されました。日本でもかなり浸透しつつありますが、店頭にある読み取り・決済端末、いわゆるPOSの対応が追いつかない為、まだスワイプのみという店も多い様です。

世界最大のクレジットカード大国である米国の場合、いち早くEMV化を終えた欧州とは対照的に、実はこれまでその導入が大幅に遅れていました。この背景の一つには、上に挙げた店頭でのPOS対応問題があります。POSをEMV対応とする為には少なからず新たな設備投資(POSの切替)が必要となるのですが、収益増に結びつきにくいことから、銀行系を中心とするカード発行会社(イシュアー)や加盟店ではどうしてもEMV化に消極的となり、導入が遅々として進まなかった訳です。

しかしEMV化の遅れは不正利用の増大を招き、世界のクレジットカード詐欺・不正利用による被害の実に47%が米国で発生し、その被害額は年間で35.6億ドル(約3600億円)にも達しています。この事態を受けて、ついに全米でライアビリティー・シフト(債務責任の移行)が施行されることとなり(※)、EMV化していない店舗で不正利用が発生した場合、その被害の補償責任はカード会社ではなく加盟店側に課せられることとなりました。この期限が2015年10月1日に迫ってきていることから、今全米では、急速にEMV対応のPOSへの切替が進みつつあります。

ここで注目すべき点は、MasterCardやVISAといったメジャー・クレジットカードが積極的に、EMV対応の新POSとして接触型ICカードと非接触型の「NFC」の双方に対応する端末の配備を進めている点です。

これまでEMV対応と同様に、NFC対応のPOS配備もなかなか普及せず、NFCを用いたモバイル決済が利用出来る店が限られているという問題があったのですが、POSのEMV化と同時に、NFC対応も急速に進んでいます。これまでNFC利用のモバイル決済はPOS側での対応がボトルネックとなっていましたが、事態は逆転し、ユーザーが持つ携帯端末、いわゆるスマートフォン側でのNFC決済対応が鍵となりつつある訳です。

この背景から考えると、従来一部のAndroidスマートフォンだけで利用可能であったNFC決済が、このタイミングでiPhoneでも理由可能になったことは、非常に大きい意味合いを持っています。

米国ではいよいよ明日月曜から、iPhone 6+NFCによる「Apple Pay」が始まります。対応店舗がどれだけ増えるのか?と疑問視する声もありますが、クレジットカード業界で現在加速しているEMV化の波にのり、MFC対応POSは一気に進んでいるため、このタイミングでのApple Pay導入は、まさに時宜を得たものといえるでしょう。明日10月20日は、モバイル決済の大衆化を決定的なものとする、まさに歴史的な一日となるかもしれません。


(※) ライアビリティー・シフトは、ガソリンスタンドに関しては適用外となっています。

2014年10月12日日曜日

Suicaの凄さ




関東ではすっかりお馴染みのSuica。私鉄や地下鉄で使われるPasmoをはじめ、いまや全国のバス・鉄道に使われている非接触ICカードは、このSuicaから始まりました。これ一枚あれば、駅で切符を買わなくても、乗継ぎの際に精算をしなくても、昔の磁気カードの様に定期券ホルダーから取り出さなくても、スイスイと電車やバスに乗ることが出来るとても便利なカードです。

毎日何気なく使っているSuicaですが、このカードが実現した性能はある意味驚くべきものです。
まず、日本、とくに首都圏の一日の鉄道乗降客数は世界の中でもダントツの一位。最も多い新宿駅では、JR東日本の乗車数だけで平均75万人/日、私鉄各社を合わせた総乗降客数は1日で360万人にものぼります。このため、定期券や自動改札機の使用環境と、必要とされる性能条件も、世界一厳しいものです。

最も乗降客が集中する朝の通勤ラッシュ時間帯(新宿駅では朝の7時50分から8時50分までの1時間がピーク)でみると、自動改札機を通過する人の数は1分間に60人。つまり、自動改札機は1人1秒以下で改札処理を確実に終えなくてはなりません。従来の磁気カード型の定期や乗車券の場合では、差し込み口に券を挿入し、データを読み取り判定し、機械出口まで運ばれる時間は0.7秒で、この要求条件をクリアしていました。

ところが非接触ICカードの場合「かざす」だけで良いので、人はカードを持ったまま、さっと改札機を通過してしまいます。そのため、カードの検知・認証・読み出し・判定・書き込み・確認といった全ての処理を極めて短時間で完了させなくてはなりません。また同時に、ラッシュ時でも改札で人の流れが止まらない様に、出来る限り低いエラー率も要求されます。これらの条件を満たす為に必要とされた性能は、通信時間0.2秒以内、エラー率0.001% (10万分の1)という非常に厳しいものでした。

この仕様を満たし、駅で誰でも確実に使えるICカードを実現するために、JRの研究開発チームは様々な試作・試験を重ねます(※)。ICカードと読み取り装置の組み合わせだけでなく、同時にSuica発券から精算までを管理する複雑なシステム開発も必要とされ、実際の利用時にトラブルが発生しないために行った試験パターンは22万8千件、運賃検証は実に550万件という膨大なテストが行われました。サービス開始直前にもトラブルが発生したものの、もう一度全ての検証作業を実行し、最後のテストが完了したのは前日の夜8時だったと言われています。

こうして16年にも及ぶ開発を経て生まれたのが、このSuicaです。
2001年11月18日に首都圏424駅で使用が開始され、現在発行枚数は4500万枚以上、全国の様々な交通系ICカードとして利用されています。今やすっかり生活に溶け込んだSuicaですが、改札機やお店でこのカードを"かざす"時、生まれるまでの歴史とその技術をちょっと思い出してみてください。


(※) 皆さんもご存知のとおり、SuicaにはSONYが開発・製造するFeliCaが使用されています。この無線通信部分に用いられている規格はISO/IEC18092、「NFC IP-1」と呼ばれる国際標準規格です。従い、無線部については「NFC」に準拠し共通化されたものといえます。FeliCaの特徴はこのNFCをベースに、ICカードの物理特性、伝送プロトコル、ファイル構造、コマンド等について、JIS X 6319-4と呼ばれる高速処理用ICカード規格を適用し、この上にさらに独自のセキュリティ・ロジックを組込んだ点です。


2014年10月5日日曜日

NFC + 水族館 = 「ikesu」




今年で6回目となるITpro主催のAndroidアプリコンテスト「Android Application Award (“A3”) 2014」(※1)。9月30日に最終選考会・表彰式が行われ、NFC Forumが提供するNFC賞には、株式会社ブリリアントサービス・株式会社ツクロアの「ikesu」(※2)、そして株式会社ドリームオンラインの「SmartPassLock NFC」、以上二つの作品が選ばれました。 

どちらも、NFCを巧みに活用したとてもユニークな製品。今回のブログでは、まず「ikesu」についてのご紹介です。


「ikesu」は、 “水族館xスマートフォン”・“持ち帰れる水族館” をテーマに、水族館を訪れた人がより一層楽しめる様に開発された、いわば、あなただけのバーチャルな水族館を作るアプリです。

来館者の方は、まず自分のスマートフォンに「ikesu」アプリをダウンロード、後は水族館の水槽に設置されたNFCタグにタッチすることで、その魚の情報が「ikesu」に追加され、「ikesu」の中でその魚が泳ぎ始めます。水草や珊瑚などのアイテムが置けるなど、自分だけのアクアリウム作りが楽しめるアプリです。

利用方法は非常にシンプル。入館時に、入口に置かれたポスターのNFCタグをタッチするだけでアプリのインストールが出来る他、水族館内で展示されている色々な魚の中から、気に入った魚を水槽のNFCタグにタッチするだけでコレクション出来るなど、面倒な手順や操作をしなくても、直感的かつ気軽に楽しめるところが最大のポイントです。
まさに、リアルな空間の情報を、さっとデジタル空間に取り込めるNFCならではの特徴を活かしたアプリといえるでしょう。

このアプリケーションの応用範囲はとても広く、美術館や博物館をはじめ、様々な展示会場でも、同様な形での提供が可能です。来訪者の方に簡単に情報を提供するソリューションとして、今後幅広く応用されてゆくことが期待されています。


本作品「ikesu」は、10月8日水曜にホテル日航東京で開催されるNFC Forumの開発者向けイベント「Showcase」でも表彰・展示される他、10月10日金曜に開催されるNFC Forum Conferenceにてプレゼンテーションが行われる予定です。両イベント共に一般参加可能となっておりますので、ぜひ参加お申し込みの上、ご来場ください。(※3)


※1 Android Application Award (“A3”) 2014 受賞作品に関する
    (株)日経BPのプレスリリースはこちら

※2 (株)ブリリアントサービスの「ikesu」の紹介ページはこちら

※3 NFC Forum Showcase 及び Conferenceの概要ページはこちら


2014年9月29日月曜日

NFCと蛇口のデザイン




えっ?、というタイトルですが、今回は使いやすいデザインとは何かについてのお話です。

蛇口、いわゆる水道の水栓ですが、誰でも一日数回は必ず目にして、誰もが使う機械の一つです。自宅は勿論、職場や学校、様々な施設で目にして実際に使っている訳ですが、この機械にはユニークな点が二つあります。

一つ目は、「使用方法について、ほとんど説明はない」こと。ホテルの洗面台などで、凝ったデザインの蛇口に注意書きが添えられているケースもありますが、大半の場合、使い方については何も書かれていません。意味不明な矢印?と思われる三角形や、赤と青のドットがマーキングされていても、それがどういう意味なのか説明されていることは稀です。

二つ目は、「機能は極めてシンプル、なのに蛇口の種類と使用方法は多岐にわたる」こと。蛇口の機能は、水を流す・量を調整する・止めるという基本機能に、オプションとして温水・冷水量の調整がある程度の実にシンプルなもの。ところが、それを実現した機械には単にハンドルを回すものから、レバー式(それも倒したり引いたり様々)、ボタン式、センサーによる自動蛇口など、実に多彩な形状と操作方法のバリエーションがあります。

この二つの特徴が組み合わさると、果たしてどうなるか。
普段とは違う蛇口を前に、使い方が分からずに当てずっぽうで操作して、レバーの力の加減を間違えて思いっ切り水が噴き出す、どこでセンサーが反応するのかわからず、いつまでも水が出て来なくて往生する、どちらに回せば温水と冷水になるのか分からず、間違った方向に回して熱湯にびっくりする...などなど、ただ水を出したいだけなのに、あれこれ試行錯誤したり、トラブルに遭ったりすることもしばしば。
皆さんもこんなハプニング、遭遇したことがあるのではないでしょうか?

この問題はプロダクト・デザインを考える上でとても大切なポイントです。日用品として普段の生活で使われる機械は、美しさも必要ですが、何よりも大切なのは使いやすさこと。その機械の使用方法、つまりインターフェースは、出来るだけ直感的で分かりやすく、自然であることが重要です。一番難しい点は、この重要性は分かっていも、実際にそれをデザインすること、つまり簡単に使える物をデザインすることは、上に取り上げた蛇口の例の様に、一見単純な機能の機械であっても簡単ではないということです。

この問題を解決する為には、機械がもつAffordance (アフォーダンス: その物が持つ機能や行為といった可能性) を正しく・分かりやすく伝える、Signifier (シグニファイア: アフォーダンスを知覚させるサイン) を、利用者の視点で十分考慮する必要があります。

しかし実際の私たちの身の回りには「使いづらい機械」が溢れているのが現状です。その多くは、どう使えばよいのか頭をひねらざるを得ない蛇口の様に、作り手だけが分かるAffordanceとSignifierを基にデザインされたものが少なくありません。


NFCは、かざすだけで簡単に、決済やチケット提示、デバイス間のペアリングなど、色々な情報のやり取りや機能を使うことが出来る便利な技術です。しかし、これを製品・ソリューションとしてデザインした場合、「こうした機能が使える」「“かざす”・ “タッチする”ことで使える」といったAffordanceを示す効果的なSignifierについては、いまだ模索中の段階と言えるでしょう。

全てのものがネットと接続出来るInternet of Things、いわゆる「IoT」の世界で、様々なものとを結び情報伝達を可能にするNFCは重要な役割を果たすと期待されています。その期待を現実のものにするためには、便利なものとして誰もが簡単に利用出来る様、利用者の視点で考えた、Affordanceを踏まえた適切なSignifierのデザインが求められています。



※AffordanceとSignifierについては、以下のD.A.ノーマンの著書に
 詳しく解説されています。興味のある方はぜひお読み下さい。

『複雑さと共に暮らす』(新曜社刊, 2011年)
『誰のためのデザイン』 (新曜社刊, 1990年 初版発行)

Developers Showcase in 東京 (10月8日夜)




NFC Forumでは、2012年に引き続き東京で定期総会を10月6日から9日までの予定で開催致します。この総会イベントの一つとして、10月8日の夜には開発者や関係者との交流の場として「Tap into NFC Developers Showcase」を催す予定です。

本イベントでは、ホテル日航東京・ペガサスの間を会場に、NFCデバイスや利用事例などの製品展示が行われる他、NFCアプリコンテストの表彰式などが予定されています。カジュアルなスタイルで、国内外のNFC Forumメンバーとの交流、各種製品展示展示やカクテルパーティーを是非お楽しみください。


日本語でのイベント概要ページはこちら

参加登録はこちらから

2014年9月24日水曜日

NFC Forum Tokyo Meeting & Events





ついにNFCを搭載したiPhone 6の発売が始まり、そして10月にはモバイル決済「Apple Pay」の開始が迫るなど、今、市場では、NFCの今後の技術進化と各種サービスへの導入の動きに関心が高まっています。

このNFCの標準技術や各種テスト仕様を策定する国際標準規格団体NFC Forumでは、2012年に引き続き、東京で定期総会を開催致します。世界からNFC技術・製品をリードする主要企業の幹部・キーパーソンが一同に会し、NFCに関するトピックスについて議論を行います。今回の東京総会では、9月29日から開催される相互接続確認のテスト・イベント「NFC Forum Plugfest」を皮切りに、3つのイベントも合わせて開催される予定です。

各イベントは、NFC Forumメンバーの方は勿論、NFCに興味のあるノンメンバー・開発者の方も参加可能となっております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

※イベント概要紹介のWebページ(→リンク先へ移動)もオープンしました。




※ NFC Forumメンバー企業のみ参加可能
概要:年3回開催されるメンバミーティングの一つ。技術仕様他に関する全体討議を実施
日時:2014年10月6日(月)~10月9日(木) 終日
場所:ホテル日航東京
web:http://members.nfc-forum.org/members/tokyo_member_meeting/

   ( 会員のみログイン可能 )




概要:デバイス間の相互接続性を確認するためのテストイベント
日時:2014年9月29日(月)~10月3日(金) 終日
場所:ソニー 本社ビル
web:http://nfc-forum.org/events/tokyo-plugfest/




概要:NFCの各種デモを含めた交流イベント、NFCアプリケーションコンテストの授賞式あり
日時:2014年10月8日(水)18:00 ~ 20:00
場所:ホテル日航東京 ペガサスの間
web:http://nfc-forum.org/events/tap-into-nfc-developer-showcase/




概要:NFC Forum主催のカンファレンスイベント
日時:2014年10月10日(金)9:00 ~ 15:30
 (※9:00-11:00 : モバイルウォレット体験ツアー)
場所:ホテル日航東京 アポロンの間

web : http://nfc-forum.org/events/nfcforumtokyoconf/

2014年9月10日水曜日

NFCで出来ること (その4) : HCEとは


「NFCとは何?」「NFCに対応載すると何が出来るの?」のポイント解説、その4。
前回のその3では、NFCを「おサイフケータイ」として使用するための課題について触れました。今回はその実装上の課題を解決する「Host Card Emulation (HCE)」について解説します。


モバイル決済をより柔軟に実現するHCE


その3で解説した様に、これまでNFCによりモバイル決済をサポートするためには、セキュリティ周りを中心とする実装上の課題を専用のハードウェアにより解決する必要がありました。特に、重要なデータを安全に保存するセキュリティ部分(Secure Element: SE)は、 データ保護・改竄防止を確実にするため、殆どのデバイスで専用チップ内にハードウェアの形で実装されています。このSEを前提とするセキュリティ実装は、市場でNFC対応デバイスが普及しているにもかかわらず、NFCを利用したモバイル決済サービスがなかなか広がらない要因の一つにあげられます。

(※) 余談ですが、iPhone 6にはNFCコントローラーとしてNXP社のPN65チップが搭載されていると推測されています。PN65では、SEはチップ内に設けられています。


NFC対応デバイスで、もっと簡単かつ柔軟にモバイル決済機能を実装し、幅広く利用出来る様にしたい。
この願いを実現したのがHost Card Emulation (HCE)です。


HCEの最大の特徴は、実装上のボトルネックであったセキュリティ部分(SE)を仮想化することで、専用チップではなくデバイス上のアプリケーションCPUでセキュリティ性の高い処理の実行を可能としています。この方式が優れている点は、この仮想化の利点を活かし、デバイス上のCPUではなくネットワークで結ばれたホスト側、すなわちクラウド上にこの処理を実装することも可能となる点です。

モバイル決済をサポートする場合の実装上の課題を、HCEによりソフトウェアで柔軟に解決出来る様になったことは、NFCベースのモバイル決済の普及に向けた大きなブレイクスルーといえます。一般のスマートフォンで簡単にモバイル決済が利用出来る様になる他、店頭で必要とされたモバイル決済対応の専用POS端末(Reader/Writer)にスマートフォンを利用することが可能となるなど、今後急速にHCE利用のプラットフォームが広がることは確実です。

既にGoogleはAndroid 4.4 (KitKat)でこのHCEをサポートしている他、クレジットカード会社大手のVISAとMasterCardも支持を表明し、これを受けて世界各国で導入の動きが加速しています。スペイン第2位の銀行BBVAやロシア最大の銀行SBERBANKで導入を予定している他、欧州プリペイドサービス第1位であるPrePay Solutionsでも、ポイント付与などのマーケティング機能を設けたモバイル決済をHCEを利用して導入予定です。


NFC ForumではHCEに関しGoogleと協業してゆく旨を表明している他、SONYも、HCEによりFeliCaチップなしでもFeliCaのモバイル決済サービス利用を可能とする「HCE-F」を発表するなど、NFC+HCEそしてスマートフォンの組み合わせにより、モバイル決済は世界中で一気に普及する勢いを見せています。

(その5に続く)


iPhone 6 / Apple Watch + NFC で実現するApple Pay



今回は、米国時間9月9日にAppleが発表した、NFCを用いたモバイル決済サービス「Apple Pay」について触れたいと思います(※)。

(※) 以下解説は、9日のAppleの発表内容を基に、周辺状況を総合して全体像を「推測」したものである為、未確認内容を含みます。詳細仕様が確認され次第、更新致します。


iPhone 6とApple Watchで利用可能な「Apple Pay」


直前の予想どおり、AppleはiPhone6とウェアラブルのApple WatchにNFCを搭載し、タッチするだけで支払いが完了するモバイル決済サービスを発表しました。

「VISA、MasterCardそしてAMEXのクレジットカード3社と合意・提携」「クレジットカード番号をトークン化して認証する方式」と発表にあったところから考えて、Apple Payは3社が導入を進めるトークン処理(※1)のスキームを利用すると推察されます。

これらクレジットカード3社では、既にNFCベースのモバイル決済の対応を開始済みで、加盟店店頭にはNFC対応のPOS端末(Reader/Writer)の設置が進んでいます。これら既存のReader/Writerを(ハードウェアとしては)変えることなくApple Pay対応を行うと考えられるため、iPhone 6及びApple Watchに搭載されたNFCはType-A/B方式のものと思われます。直接Appleから発表はありませんが、状況から推測すると、FeliCa対応は見送られた模様です。

(※1) トークン処理の導入については、昨年10月1日に3社共同で共同発表しています。この水面下では、Appleとの交渉が並行して進められていたと思われます。尚、今回の発表を受けて、VISAとMasterCardは、それぞれApple Pay対応について同じ9日にプレスリリースを行っています。


クレジットカード3社のNFC利用によるモバイル決済は、既にNFC対応のAndroidデバイス向けに着々と導入が進められていることから、今回のApple Payの開始により、このスキームが世界共通のデファクトとなる形で、今年末から来年にかけて一気に市場に浸透する可能性が高そうです。

2014年9月9日火曜日

NFCで出来ること (その3)

「NFCとは何?」「NFCに対応載すると何が出来るの?」のポイント解説、その3。
今回はその2で紹介した3つの動作モードのうちCard Emulationについてのお話です。NFCを「おサイフケータイ」として使用するための課題について解説します。


NFC = 「おサイフケータイ」ではない理由


FeliCaにより実現した「おサイフケータイ」
日本では早くから、SONYが開発した非接触ICカード技術「FeliCa」を利用した決済サービスが導入され、2004年にはNTTドコモのi-mode携帯電話506iC・900iCシリーズにより「おサイフケータイ」が実現しました。サービス開始から今年で10年を迎え、いち早くスマートフォン上でも対応するなど、日本はモバイル決済分野で最先端を走る市場となっています。

セキュリティを中心に異なる実装
決済サービスを行う場合、認証や電子マネーに関する情報等をやり取りする為、データ保護のためのセキュリティ確保(暗号化・安全な保存)が必須です。この領域についてNFCでは各社の実装に委ねている為、市場では複数の方式が実用化されています。

FeliCaとMIFARE
FeliCaの場合、必要となるセキュリティ機能や運用性能を確保するための専用OS、ミドルウェア、アプリケーションの専用仕様を定めている他、NXP(旧フィリップス)が開発した非接触ICカード技術「MIFARE」では、Type-A (ISO/IEC14443 Type-A) と呼ばれる伝送規格の上に、FeliCa同様、独自のOSを規定しています。

この仕様・規格関係を整理すると図1の様に表せます。

図 - 1


図から分かるとおり、無線伝送部分についてはFeliCaとMIFAREは共通化されています(NFCIP-1, ISO/IEC18092)。また NFCIP-2 (ISO/IEC21481) は、自動車運転免許証にも使用されているType-B (ISO/IEC14443 Type-B) を含める仕様となっています。この様に非接触通信の伝送部分は「NFCとして共通化されている」と言ってよいでしょう。

ただ、図で示されている様に、サービス実装部分では異なるのが実状です。前回のその2で紹介した、モバイル決済等で使用するカードとして動作するためのCard Emulation(CE)モードは、こうしたセキュリティ実装と一体化されているため共通規格化が難しく、これまでCEのAPIは非公開とされ、実装差分の要因の一つとなっていました。


セキュリティ部分の実装にはハードウェアによる対応が必要(..でした..)
例えば、FeliCaを利用してモバイル決済をサポートする為には、FeliCaが規定する全ての実装仕様を満たす必要があります。特に秘匿性が要求されるデータはセキュリティ・エレメント(SE)と呼ばれる領域に保存されなくてはならないのですが、FeliCaではSEをFeliCaチップ内に設けているため、端末にはこのチップの実装が不可欠です。このため、NFC対応スマートフォンであっても、FeliCaチップを搭載していない機種については、「おサイフケータイ」は利用出来ません。同様にNFC対応を謳っていても、MIFAREのセキュリティ実装がされていない機種では、MIFAREによるモバイル決済を利用出来ません。
これが、NFC = 「おサイフケータイ」ではない理由です。

NFCによるモバイル決済を実現するためには、このハードウェア実装の課題を解決する必要があります。


(その4に続く)

NFCで出来ること (その2)

「NFCとは何?」「NFCに対応載すると何が出来るの?」のポイント解説、その2。
今回はNFCの仕組みと、その動作モードについてのお話です。


NFCは電磁誘導で動作する


無線で通信する場合、送信機から電波を発射し、この電波を受信機で受信して元の信号に戻します。送信・受信双方で電力が必要なのですが、クレジットカードの様なカードや小さなNFCシール(タグ)に無線通信用の電池を付けることはあまり現実的ではありません。

NFCではこの電力を誘導磁界を用いて、カードのReader/Writer(読み取り・書き込み装置)から発射される電波により供給しています。ファラデーが発見した、コイルの中の磁界が変化するとコイルに電流が流れる電磁誘導の現象を利用しており、Reader/Writerから発射された電波により、カード内に巻かれたコイル状のアンテナの磁界を変化させて電流を発生させる仕組みです。これにより、電池を持たないICカードでも無線によりReader/Writerと通信することが可能となっています。

NFCを使用する場合、この電磁誘導により必要な電力を得るため、コイルとなる様に導線を巻きます。例えばSuicaの様なカードの場合、カードの淵に沿う形で内部にコイルが巻かれています。アンテナを構成するこのコイルの大きさや他の干渉波により伝送性能が左右されることから、携帯電話やスマートフォンといった小型デバイスに搭載する場合、その実装位置を慎重にデザインしなくてはなりません。


NFCの三つのモード


NFCでは以下の三つのモードが規定されています。

※NFC Forumでは、3.のCard Emulationについて実装を必須としていません(オプション)。このため、NFC対応を謳うスマートフォンでも、モバイル決済に対応している機種とそうでない機種に分かれます。この課題と解決方法については、その3以降で解説します。

1. Reader/Writerモード
NFCのデータを読み取り・書き込みを行うモードです。
例えばポスターに貼られたURLを書き込んだNFCタグに、NFC対応のスマートフォンをかざしてこのモードで読み取ることで、そのURLにジャンプしてホームページを見たりすることが出来ます。

2. Peer-to-Peerモード
NFC機器間同士でデータを交換するモードです。
例えばNFC対応のスマートフォンを、同じくNFC対応したプリンターやスピーカーといった機器にかざすだけで、BluetoothやWiFiによるペアリング設定が出来ます。

3. Card Emulationモード
NFC機器が非接触ICカードの様に振る舞うモードです。
例えばJR東日本のモバイルSuicaの場合、携帯電話やスマートフォンがこのモードに対応してFeliCaに必要なエレメントとアプリを実装していれば、それらデバイスをSuicaカードとして使用することが出来ます。


(その3に続く)